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カメラマンが教える本当に初心者におすすめのカメラ!2019

こんにちは!この記事にお越しいただきありがとうございます。

カメラのお仕事をしていると、様々な方からオススメのカメラを聞かれます。質問してくれた方が本当に求めていることが何かを聞き出しながら毎回お応えさせていただいています。そういったことを繰り返していると、初心者が最も楽しく始められるカメラってコレだな!というのがなんとなく見えてくるようになりました。

これからカメラを始める人が、ちょっとでもハマれるきっかけを作ることができればと思い、下記3つの条件で、僕が自身を持ってオススメできる初心者が買うと良いカメラを紹介したいと思います。

  1. 予算10万円以下
  2. 初心者が続けたくなる
  3. 2019年の最新版

カメラ選びで一番大切なこと

最初に、この記事を読む意味自体を無くしてしまいそうなことを言いますが、カメラを選ぶ時に最も大切な物は何だと思いますか?性能?親切設計?ブランド?

ノンノン!答えはフィーリングです(笑)

(笑)って付けてますが実は大真面目です。つまり、何か響くものがあって『このカメラならいつも持ち歩きたい』と感じたのであれば、どれだけ古くたって、スペックが低くたってそのカメラで正解です。愛し抜けるポイントがひとつでもあれば、それだけでいいのです。

逆に、どれだけ世間で評価されているカメラであっても、家でお留守番をしている時間が多いカメラを選んでしまったらそれは不正解です。

カメラにとっては実際に使われることが大切です。故に、使いたくなる要素があればどんなカメラだって正解ということです。ただ、そうは言っても何か指標がないと選べない、という方に初心者が使いたくなる要素が多いカメラを紹介します。

オススメしないカメラ

よくある選び方

最初に、オススメしないカメラについてちょっとだけお話しします。カメラをこれから始めようと思う人は「カメラ 初心者 おすすめ」とかでGoogle検索しますよね?そうすると「初心者にオススメのカメラ最新版」みたいな記事が出てきて、各種メーカーのエントリーモデルとその性能がズラーっと書かれています。

で、その中でピンと来た機種について調べたり、家電量販店に見にいったりすると思うんです。気をつけてください。これは失敗直行ルートです。僕はほぼ全てのエントリー機種のレンズキットをオススメしません。えっ、エントリー機全部ダメなの?!なんで?と思うでしょう。順を追って説明しますね。

エントリー機は期待した写真を撮れない

エントリー機種がダメなのではなく、キットレンズがダメなのです。ダメと言っても、キットレンズの性能自体がダメなわけではありません。本格的なカメラを買いたい人の気持ちキットレンズは応えてくれないということです。

一眼レフやミラーレスを買ってみようと思う人は、とろけるようなボケのある写真を撮ってみたいと思っていませんか?ところがエントリー用のキットレンズのセットを買っても全然そういう写真は撮れないんです。そして最近はスマホのカメラも高画質化してきているので、なんだかスマホとあんまり変わらない印象になります。その結果どうなるか。カメラは自宅のタンスにしまわれたままです。

なので、僕がオススメはする初心者が使いたくなる要素が多いというのは、言い変えれるならスマホカメラとは違う写真が撮れるカメラ(とレンズの組み合わせ)です。だってそうじゃないと持ち歩く気がわかなくなるの当然だもの。

オススメのカメラ

オススメする機種には共通点があります。一つ目がオートフォーカス(AF)が早いこと。これは実際お金を貰って撮影をしている自分自信も優先していることでもあるのですが、どんなにカメラマンが技術をつけたとしても、カメラ自体のオートフォーカスの性能の差はどうしようもないのです。当たり前ですが、ピントがちゃんと合ってる写真が多い方がテンション上がりますよね?その可能性が少しでも高いカメラを選んでいます。

もう一つは先ほど述べた、スマホでは撮れない写真が撮れることです。素敵なボケだったり驚くようなズームだったり。こちらはカメラ本体よりは、レンズによる違いになってきます。

以上の2点をカバーできるものを、レンズと本体合わせて10万円以下となる範囲で紹介していきたいと思います。

①SONY(ソニー) α5100/α6000 + SEL35F18

概要

こちらは本体とレンズの組み合わせです。α5100/6000とありますが、どちらの機種でも大丈夫です。これらの品番は予算の範囲内で、一眼レフ並みの高速オートフォーカスが使える機種です。フルサイズのα7Ⅲが非常に話題になったSONYですが、以前よりミラーレスのオートフォーカス速度改善に力を入れてきたメーカーです。そしてそれが実用的なレベル(一眼レフにかなり近いレベル)に初めて達した機種がこれらのカメラです。一応簡単な違いに触れておくと、α5100はその中でもエントリー機で、電子ファインダーなどは割愛されたモデルですが、その分一番コンパクトではあります。α6000は5100をベースにハイアマチュア仕様にした機種で、電子ファインダーが搭載されている他、連続撮影もより高速化しています。その他にもα6300/6400/6500というモデルもあり、6000をベースに様々な機能が強化されているのですが、今回は予算をレンズ込みで10万円としているので割愛します。もしご予算があるのであればこちらのモデルを選んでみてもよいと思います。セットのSEL35F18は単焦点といってズームのできないタイプのレンズですが、非常に綺麗なボケを簡単に撮影することができます。

こんな人におすすめ

α5100はどちらかというと女性から、α6000番台は男性から人気がありますが、色も白系黒系どちらもあるので、性別はあまり関係ないと思います。SONYはα7Ⅲの爆発的なヒットもあり今一番波に乗っているメーカーです。レンズの種類も増えてきているので、将来的にSONYのフルサイズミラーレスにステップアップすることも考えつつ、このシリーズから始めてみるのも良いと思います。上記の機種もそうですが、SONYの機種には『瞳AF』という、人の瞳にピタッとフォーカスを合わせて(さらに追いかけて)くれる機能があるので、人を撮りたい人には特にオススメです。懸念点としては、SONYのEマウントはややレンズの価格設定が高めというところでしょうか。

子供・ペット ダイナミックでボケのある一眼レフらしい写真が撮れます。
料理 ダイナミックでボケのある一眼レフらしい写真が撮れます。
風景 画角が狭いので広角には撮れません。
人物(ポートレート) 上半身や顔のアップであれば綺麗にボケますが、全身写真などの場合は物足りなく感じるかもしれません。
集合写真 × 単焦点レンズなので、かなり離れないと、スマホの感覚で撮ろうと思うと2人くらいしか収まりません。

②FUJIFILM X-T20 レンズキット

概要

こちらはレンズキットでの紹介です。富士フィルムのカメラの素敵なところはなんといってもその描写とカメラのメカ感です。ややレトロなシルエットに「カメラをやってる感」満点です。最近の機種だとデジタルでコントロールするISOなども、この機種ではアナログダイヤルでコントロールできるので、ある意味一番直感的に触れる機種かもしれません。もちろん良いところは見た目だけではありません。AFもかなり高速ですし、セットレンズもとても魅力的です。こちらはズームレンズなのですが、一般的なズームレンズに比べて非常に明るいレンズなので、ボケのある写真を撮ることにも向いています。ただし、ズームができる分①の組み合わせに比べると、多少ボケ具合などは控えめです。ただそうは言っても一般的なレンズキットに比べれば、一眼レフっぽい写真を取りやすいのでオススメです。また、富士フィルムのカメラは独特で風情のある色味の写真を現像します。僕は富士フィルムの色を「エモい」と言い続けてきています。エモフィルムです(笑)この点もスマホでは撮れない写真が撮れる強みなので、カメラを持ち歩く特別感として評価できるでしょう。

こんな人におすすめ

カメラを撮っているを強く感じたい人、レトロで趣のある色味の写真を撮りたい人におすすめです。ミラーレスや一眼レフを用いた撮影に慣れてくると、JPGではなくRAWという形式で写真を撮ることが増えてきます。RAWで撮ると何がいいかというと、あとから調整しなおして自分の好みにしやすいのです。しかし、富士フィルムに限ってはRAWを使わずJPGで撮ることを推奨するユーザーが多いです。なぜかというと、RAWから色々と調整してみてもうまく再現できないような独特で味のあるJPGを、富士フィルムのカメラは生み出してくれるからです。

子供・ペット 適度なボケと色味の独特で味のある写真が撮れます。
料理 適度なボケと色味の独特で味のある写真が撮れます。
風景 広角(ワイド)で色味の独特で味のある写真が撮れます。
人物(ポートレート) ボケなどは物足りなく感じるかもしれませんが、独特で味のある写真になります。
集合写真 広角(ワイド)で独特で味のある写真が撮れます。
フジフイルム X-T20 レンズキット

③LUMIX DC-GF10(GF90) ダブルレンズキット

概要

こちらは本体とレンズの2本のセットです。上記の2機種と違う良い点と悪い点がひとつずつあります。まず良い点から。この機種はミラーレス機の中でもとりわけ小型軽量です。持ち運びが億劫になりにくいという意味ではかなりアドバンテージがあります。悪い点は、上記の2機種に比べると少しAFが遅いという点です。素早く走り回る子供やペットなどを撮影するのであればちょっと不安はありますが、おしゃれに旅行に行く時に持ち出すには最高のカメラです。また、このダブルレンズキットはレンズのチョイスが絶妙です。一般的なダブルレンズキットは、標準ズームレンズと望遠ズームレンズのセットであることが多いのですが、このダブルレンズキットは、標準ズームレンズとボケやすい単焦点レンズのセットです。どんな場面でも無難に撮れる標準ズームに加え、画角は限られるけれどもドラマチックな撮影ができる単焦点レンズも一緒についてくるので、シーンを選びません。欠点を挙げるとすれば、チルト液晶が上方向にしか動かないので、ハイアングルで使う際には不便といったところでしょうか。

こんな人におすすめ

女子にイチオシのカメラだと思います。小さく小型でカラフル、更にクルッと反対に回せる液晶で自撮りにも対応。パナソニックも完全に女子をターゲットに発売したカメラでしょう。あまり大きいカメラは持ち歩きたくない!カメラを持っている姿もファッションのうち!自分だってキレイに撮りたい!そんなワガママに答えてくれるカメラです。ただ、自撮りについては最近のスマホ+アプリの補正の方が一枚上手だとは思います。

子供・ペット 単焦点:ではボケは綺麗ですは、AFがやや遅いので早い動きなどではピントの甘いものが出てくるかもしれません。
料理 単焦点:ダイナミックでボケのある一眼レフらしい写真が撮れます。
風景 標準ズーム:広角(ワイド)で色味の綺麗な写真が撮れます。
人物(ポートレート) 単焦点:上半身や顔のアップであれば綺麗にボケます。全身写真などの場合は物足りなく感じるかもしれません。
集合写真 標準ズーム:広角(ワイド)で色味の綺麗な写真が撮れます。

 

④EOS 9000D EF-S18-135 IS USM レンズキット

概要

①〜③まではミラーレスカメラを紹介してきました。というのも、僕のオススメで重視するポイントは『持ち歩きたくなるかどうか』なので、オートフォーカスさえ悪くなければミラーレスの軽量コンパクトさは高評価です。しかしこちらはミラーレスではなくがっつりの一眼レフです。上記の3機種に比べると大きいですが、大きさあたりの重さは軽いので実際に手にしてみるとむしろ軽いと感じるでしょう。この機種の特筆すべきはAFの速さと本体の安定感です。セットのレンズはボケ具合については上記の3機種に劣りますが、非常に高倍率までズームできるので様々な表現が可能です。また、さすが老舗のキャノンだけあってレンズ自体の画質もクリアです。

こんな人におすすめ

普通、エントリーでキャノンと言ったらEOS KissX9iをオススメする方がほとんどだと思います。が、僕は断然EOS 9000Dをオススメします。この2機種、画質や基本的な性能は全く同じなのですが、外観と操作系だけが異なっています。KissX9iは初心者に優しい親切操作なのに対し、EOS 9000Dはキャノンの上位機種と似たような、カメラ上部の右肩に液晶表示パネルを搭載したエントリーモデルになっています。つまりこちらの機種は、これからキャノンの一眼レフを本格的にはじめていくぞ!という人のための将来を見据えたエントリーモデルです。主流がミラーレスになりつつある今、敢えて一眼レフを選ぶあなたは絶対にステップアップしていく人でしょう?だからこっちなんです!そしてもう1点細かな違い。ファインダーを覗いた時に自動で背面液晶が消えるアイセンサーが、なぜだか9000DにはありKissX9iにはありません。これも便利な機能なのであるに越したことはありません。ミラーレスが注目される昨今ですが、プロが使うカメラは殆どまだ一眼レフです。キャノンはシェアナンバーワンメーカーでもあるので、レンズの種類も豊富!これからガッツリ写真にのめり込む心意気の人にオススメのカメラです。

子供・ペット ボケはやや控えめですが、ピントがバッチリな写真が撮れます。
料理 ボケはやや控えめですが高画質な写真が撮れます。
風景 広角(ワイド)で綺麗な写真が撮れます。
人物(ポートレート) 紹介している他機種に比べるとズームが効くので、人物撮影にも対応します。
集合写真 広角(ワイド)で色味の綺麗な写真が撮れます。
CANON EOS 9000D EF-S18-135

 

⑤サイバーショット DSC-RX10M3

概要

ここまではミラーレスまたは一眼レフを紹介してきましたが、ラストはレンズ一体型のデジタルカメラです。なんだそれ?と思う方に簡単に説明しますと、今までのカメラはレンズが交換できるタイプでしたが、こちらはレンズとボディが一体となっているレンズ非交換式のカメラです。見た目がこんな形なので一眼レフそっくりですが、レンズは交換できません。この機種のすごいところは高画質と超ズームを両立したことです。どれくらいズームかというと、ベランダから月のクレーターが確認できる写真を撮れるレベルです。一方、広角側では一般的なスマホよりも広角に撮れます。また、ただズームできるというだけではなく、一型センサーという大きめのセンサーを搭載しているので画質も高画質です。(1型センサーは上記で紹介したミラーレスや一眼レフよりは、少し小さめのセンサーなので、画質・ボケ・高感度は少し劣ります。)

こんな人におすすめ

一眼レフやミラーレスの最大のメリットはレンズを交換できることです。悩ましいところなんですが、一眼レフやミラーレス買ったものの交換レンズは買わないって人が多いんです。だいたい最初に付いてたセットのレンズを付けっ放しで使ってる。だったら絶対こっち買った方がいいよ!ってカメラです。レンズ交換できない分、これだけでほぼ何でもできる超オールラウンダーです。僕もサブ機とか荷物減らしたい旅行の時に実際に使っています。あと親御さんとかで、子供のお遊戯会や運動会を撮りたいみたいなことお考えでしたら絶対コレ。ミラーレスや一眼レフに、運動会撮れるようなズームレンズつけたらレンズだけでに10万円超えちゃいます。RX10M4という上位機種もありAFが強化されているのでそちらの方がより便利ですが、今回は予算オーバーのため割愛。

子供・ペット ボケは控えめ、AFは並ですが、望遠でこの機種でしか撮れない写真も。
料理 綺麗ですが、上記機種に比べるとボケがやや控えめなので少し物足りないかも。
風景 広角(ワイド)では綺麗な写真が撮れます。
人物(ポートレート) ものすごいズームができるので、離れた位置から自然な表情の撮影なども。
集合写真 広角(ワイド)で色味の綺麗な写真が撮れます。
【中古】SONY Cyber-shot RX10M3

 

ひとくちメモ

一眼レフやミラーレスは、レンズを交換することができますが、メーカーが異なる場合、基本的にレンズの互換性は無い点だけご注意ください。例えば、ソニーのカメラにキャノンのレンズをつけることはできないということです。(例外として、オリンパスとパナソニックは互換性があります。)また、同じメーカーでもマウント(レンズの取り付けるところ)の形が異なるシリーズもありますので、今後も継続的にレンズを生産するメーカーや、継続されそうなマウントを選ぶことも、カメラ選びのポイントのひとつです。

まとめ

長々と説明しましたが、冒頭でも述べたように最も大切なのはフィーリングです!ここに書いてる機種じゃなくてもいいんです。店員さんが勧めない機種だっていいんです!この見た目が好き、このシャッター音が好き、憧れのメーカーのカメラを持ち歩きたい、あなたの感性に訴えるものがあれば、どんな機種でもいいんで、ご自身の感性を大切にしてあげてください。

また、デジタル一眼レフには一眼レフとミラーレス一眼の2種類がありますが、この違いについて詳しく知りたい方はコチラにまとめているのでご参照ください。

今回は新品で10万円以下という縛りで紹介しましたが、また別の機会に中古品でのオススメや、予算青天井でのオススメなども紹介したいと思います。最後までお読みいただき本当にありがとうございました。

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